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保田クルージング

平成27年7月19日(日曜)~7月20日(月曜)

7月19日 10:30 ベイサイドマリーナ 出港        19日天気図

 珍しい事だか台風11号が日本海で熱帯低気圧に勢力を戻し、太平洋に抜けた後、"梅雨が明けたと思われる" とのハッキリしない気象庁の梅雨明け宣言の日である。騒がしい三崎や保田を避け、油壺へ向う事にする。湾口の避難ブイに舫を取り一泊するつもりである。我が母校の練習船若潮丸が停泊していればサイド付けも良い。

 出港後から一定した南寄り8~10m/sec程度の風を受け、メイン1ポイントリーフ&ストムージブで観音崎付近には順調に2時間程度で到着。その後、前方を行くヨットのヒール状態と海面の荒れた様子から観音崎突端当りでは更に風が強まっている事が解る。シングルハンドの場合には常に早め早めのリーフが必要であることからしてメインを2ポイントリーフにする。

 観音崎突端を交わすと風速は10m/secを越え、風向も若干西に振れて、行くべき方向の剱崎は真向かいである。何度かタックを繰り返し、浦賀水道航路南口西端航路ブイを交わすと、巨大船に対して避航義務も無くなるが、前方からくるコンテナ船は一向に避航する気配を見せない。その後あろう事かどけと言わんばかり警笛を鳴らされる。はらわたが煮えくり返るがタックをしてこちらから避航する。傍若無人というか無知というか... 過去にも何度もあった事だけれども必ずしも避航義務のある船が避航するとは限らないので、特に東京湾など船が輻輳する海域では注意が必要である。

 更に風は強まり、私の感覚だが瞬間で15m/sec位には増した模様。リーフをしたせいで船はコントロール可能な状態で安定した走りである。更に風が強まっても波高が増さなければまだまだ充分に対応出来る状態。しかしながら剱崎や城ヶ島を交わし、油壺までは15マイル程あり、更に4~5時間はかかりそうである。よって、無理せずこの金谷沖でタックしないでそのまま保田へ入港することにする。恐らく時化気味のこの日であれば東京湾周辺から保田へ向うプレジャーボートも少ないはずである。これは見事に当り、保田では比較的静かに過ごせた。

 金谷の手前くらいから保田方面へと向う二艇のヨットと遭遇する。一艇はジブ無しでメインセールをリーフしないでフルに上げ、エンジン併用でというよりもメインはシバさせながらエンジンのみで走っているといった方が正解かもしれない。もう一艇はエンジンのみの機走である。いずれもファーラージブのヨットである。彼らはリーフしてセーリングするなど想定外かもしれない。リーフして走った方が如何に安定した走りができるか私の船を見れば一目瞭然というもの。彼らの多くはエンジンを必要以上に重用するが、大時化の海ではエンジンのパワーには限界がある。高波の前には一歩も進まない、いや高波に押し戻されるだけである。そして燃料には限りがある。ヨットの場合セールがメインエンジンである。

 15:30保田へ入港する。先に入ったエンジンのみで前を走っていたヨットの方々が舫取りを手伝ってくれた。彼らは女性1人と男性4人の5名であり、狭いコックピットで不快な揺れに耐えていたのかと思うとご苦労様と言ってあげたいようなあげたくないような気分。そのうちの1人が私に「帆走して1人で来るなんて...」と言っていたが何を言わんとしたかは解らない...

 停泊している船は若干少ないものの連休中日で、ばんやの温泉はすし詰め状態。

7月20日 05:30 保田 出港  

 少し大廻りし、剱崎の沖合で方向をベイサイドへ向け転針する。蒸し暑く苛酷の一言...

 ベイサイドマリーナ10:30入港 クルージングビデオ