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2021/9/11 |
昔沖縄での台風避難経験 |
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台風14号は本日の時点で、中心気圧905hPs..と更に発達をし、このまま台湾の東を通り、暫くは北上を続けそうだが、上海沖の東シナ海辺りでスピードを緩めた後、どちらに向かうのか気象庁も読めない様である。
若い頃、チャーターヨットを行う事業に参加していたことがあり、96feet(73.4ton)のイギリス製ガフリグケッチの帆船に乗っていたが、日本でチャーターヨットに最適なフィールドと言えば沖縄になる。私自身、春と秋の3か月間を3年に亘り沖縄の海で過ごしたことになるが、ご存じの様に沖縄は、フィリピン海を北上してきた台風が沖縄周辺で進路を東に向ける転向点となる海域で、且つ勢力もピークとなる頃である。
※Gaffrigketch Gaffrigketch2
さすがに航行中の洋上で台風に出くわしたことは無いが、沖縄本島南東部の中城湾馬天港と本部半島北側の羽地内海で二度、ともに双錨泊で台風をやり過した。また、二度ともに台風の目に入り、青空が見えた。特に記憶が残るのが羽地内海の方で、沖縄本島を南西側から北東に抜けた台風であった。
その当時の私は若く、物事に頓着せず、且つプロとしての自負もあり、一つの台風も一つの凪と同じで、どちらも淡々と相対するべきものと思っていたので、強烈な台風だといっても記憶にあるのみで、記録は一切していない。今となってみれば残念に思うが..
双錨泊についてだが、その船には大きなCQRアンカーとデッキには非常用の巨大なストックアンカーがラッシングされていて、双方を使用することになる。アンカーチェーンがバウのチェーンロッカーに収納されているが、4シャックルが2本となる。即ち100mのチェーンが付いたアンカーを船首から2本打てる。
※錨鎖(Anchor chain)は25mを単位として1シャックル、2シャックルと数えるが、1節、2節とも言う。
台風による風速のピークを迎えたのが未明である。東寄りの風で、烈風の中にも強弱があり、強い時の風は爆音を発し唸りをあげる。その時船首が振れ始め船体は片側に傾き出す。一方のアンカーチェーンは緩みがなくなり張って張って太い一本の鉄の棒と化す。そのままの状態が暫く続く..
数秒だと思うのだが、とても長く感じられる。そして、張っていたアンカーチェーンがまた緩み出し船首が元の方向に戻り、船の傾きも収まる。走錨が避けられた瞬間である。この繰り返しの数時間であった。
アネロイド自記気圧計がドックハウス内に取り付けてあり、円筒に巻いた紙にペンで気圧を自動で記録していたが、もちろん数字は覚えていないものの、ラジオの気象通報で取った天気図のとおり、台風の中心気圧に気圧計の数字も急降下し近づいて行ったのを記憶している。急激な下降であった。台風の目に入り青空が見え、その後吹き返しの西寄りの風が吹いてきて、今度は急激に気圧が上がり始めた。
風速だが、船内にはハンド風速計が備えてあったが、極限の状態の中で、いちいち測定などは論外である。風速計等は軽風や順風で使用する類のものであろう。この沖縄の経験の前に同じ船で、江の島の旧東海汽船の岸壁に係留していて夜に春一番に遭遇したことがあるが、8人乗りのゾディアックのゴムボートが宙を舞い、16オンスのダクロンのファーラージブが破れ、その後短冊のように千切れて風下へ飛散した。
翌朝、江の島の観測所に確認したところ瞬間で49mの風が吹いたそうだが、この江の島の時よりも羽路内海の方が更に凄まじい風だったのではないかと思っている。この時の様子は筆舌に尽くし難い。
最後に.. この時走錨していたら、船は大破し、私の命もどうなっていたか分らないが、一つ幸いしたのが、羽地内海は浅く、波浪の浪の方の影響が少なかったからであろうと思います。何時かまたPANTA
RHEIで訪れてみたい所です。
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2021/9/9 |
緊急事態宣言延長と猛烈な台風(スーパー台風) |
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政府は本日、発令中の緊急事態宣言について30日まで延長する案を専門家に諮問したそうですので、どうやら更なる延長になりそうです。当然として自粛の必要は有ろうかとは思いますが、ワクチン接種が済んだ方などの要望があればセーリング等は行いたいと思います。因みに私は接種の方は完了しております。どうぞお声掛け下さい。
台風14号(チャンスー)は、本日9時には 中心気圧935hPs・中心付近の最大風力55m/s・最大瞬間風速75m/sの 「猛烈な」 勢力に発達しております。気象庁の予測によると週末位には台湾の南に進み、その後、進路を北に転じて週明けには東シナ海に至るとの予測です。勢力は弱まるものの東シナ海でも960hPs
程度の 「強い」 勢力は維持しそうです。その後朝鮮半島方面へ向かいそうですが、偏西風と太平洋高気圧の微妙な悪戯により北東に進路を転じ、九州方面へは向かわないことを祈るばかりです。
「猛烈な台風」..すなわち米軍合同台風警報センターが言うところのスーパー台風に当たります。台風で思い出すのが平成25年初代のパンタレイを大阪から廻航した年です。その年は台風の当たり年で年間31個の台風が発生しています。廻航中に和歌山の田辺湾で台風避難したことや、回航直後に伊豆大島を襲った台風、その後フィリピンを襲ったスーパー台風
「ハイエン」 を思い出します。この年の状況は Cruising Record に記載してございます。
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2021/8/16 |
秋雨前線の停滞 |
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台風9号と10号が北東へ去ったあと例年よりも早く秋雨前線が発生し、しかも停滞しているせいで全国的にはかなりの雨量がある。お陰でクルージングには出れず、かと言ってメンテナンスもままならない。この連休中は、13日にメンテに行っただけである。
盆休みはクルージングの絶好の時期と普通思いがちだが、過去を振り返っても安定した天候の下、気分爽快にとは行った事がない。台風があったり、太平洋高気圧に包まれれば包まれたで日中かなり強い南寄りのシーブリーズが関東近海では吹くし、凪だと酷暑とうねりで不快である。冬は冬でまた別のきつさがあるのだが...
マリアナ海域には熱低があるが、気象庁によると雲のまとまりが弱く、台風にならない可能性があるそうである。そう願いたいもの。
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2021/8/6 |
擾乱状態の南方海上 |
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台風が一挙に三つ発生 南方海上は気象学で言うところの擾乱の状態にあるそうで、トリプル台風が過ぎ去っても次から次へと発生しそうである。前回の台風養生の後そのままなので特段台風に備える必要は無いが、猛暑も相まって全く整備が進まない。盆期間中は一泊程度で良いので、クルージングに行ければと思う次第である。 |
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2021/7/26 |
京浜港に第一警戒体制勧告 |
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バウ・ポート側のシンカーからの係留索が短く常に張った状態のような感じをもっていたので、昨日の大潮且つ満潮時を利用して張り具合を調整した。台風が近づけば波浪に加え高潮も発生する可能性もあるので、その辺んを見込んでのことだが、緩めすぎると今度は干潮時に船が遊びすぎてしまうので、頃合いが難しい。
昨日は夕方にハーバーに到着したが、ハーバーの台風養生も既にスタッフ等にて大方済ませていた。ご苦労様である。これからが台風シーズン本番、機会があればお手伝いの必要もあろうかと思う。
京浜港に台風による 「第一警戒体制及び錨泊自粛」 勧告が出される。
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2021/7/24 |
メンテナンス取り止め台風対策 |
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台風8号があっという間に発生し、数日後には関東周辺にまず間違いなく上陸しそうである。この手の台風は避難する間がなく非常に怖い。沖で操業している漁船等は大変であろう。比較的勢力は小さいと言っても台風は台風で、沿岸域で瞬間風速だが40m前後の風が吹くだろう。
今日はメンテナンスをするつもりだったが、急遽台風養生とし、巻いてあるジブファーラーを下し、セールは船内に移した。メーンセール等のラッシングを済ませ、係留索やフェンダーのチェックもした。
ハーバーは猛暑のせいか閑散としており、台風養生をしている私と陸から私を監視している弊社の M.W .くらいのものであった。その他、釣り帰りのフィッシャーマン少々.. |
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2021/7/23 |
なぜ海に出たいのか |
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静謐な青空のもと大海原を滑る様に走るときには、永遠に続いて欲しいと願い。恐怖心で膝がガクガク震える時化のときには、刹那に過ぎ去って欲しいと願うもの。だがすべては自然次第なのであり、人間が願っても、また抗っても抗いきれるものではない。
だがしかし、海という大自然に対して身も心もさらけ出し、海にすべてを捧げてしまえば、海みずからがこちらに歩み寄って来てくれるものと少年時代に身をもって知った。そう感じる時の安息感は、永遠と思えるほどの安らぎの瞬間である。自身が自然と一体化した瞬間でもあり、このときの大いなる幸福感は決して世間一般で得られる様なものではない。そうした精神性を海に求めている。
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2021/7/22 |
今日は「海の日」 |
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私の若いころは「海の記念日」といい7月20日に固定されていたが、現在は「海の日」であり、平成15年から「海の日」が7月第3月曜日となる。今年はオリンピックの都合かと思うが本日がその日である。
「海の記念日」で思い出されるのが、昭和44年7月20日に安房の館山で12人制カッターの競技会があり、高校2年の私も参加し、1回戦勝利の後2回戦で敗退し、トボトボと金谷からフェリーに乗り、横浜まで帰って来た記憶がある。半世紀以上も前の事である。その後「海の日」で何か思い出に残るようなことは後にも先にもこれだけである。
考えてみれば半世紀が経っても海から離れられずにいるのはどうしてなのか前から良く考えていることだが、最近おぼろげながら根っこの部分が見えてきた様に思うので、まとまればここにつぶやいてみようかなと思ってもいる。それは海から受ける感覚的なものなので、人によっては訳の分からないことを言う奴だと思うかもしれないが...
今日も猛暑、メンテナンスもパスとする。 |
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2021/7/21 |
海の日からの四連休について |
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太平洋高気圧の張り出しがピークを迎えており、明日からの連休前半は危険な暑さが続くと思われるので、クルージング等は控えるべきと考えます。ただ週末に入ると太平洋高気圧が急失速する可能性があり、猛暑がひと段落するかもしれません。取り敢えず連休前半はメンテナンスに充てることとします。台風6号は西に向かっており、当面影響はありません。 |
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